どうも、30代/男性/既婚/子持ち/による育児応援ブログです!
・この記事の時点で社会人歴約13年
・副業・ブロガー歴約5年
・2児の父(1歳と3歳)
- 塩分の健康リスク
- 塩分と高血圧の科学的関係
- 塩分とインスリン抵抗性の関係
- 塩分の多い食事が腎臓に与える影響
- 塩分摂取量の目安
- まとめ:過剰摂取は高血圧、糖尿病、腎臓病のリスクを高める!
- 参考文献など
- あわせて読みたい!
塩分の健康リスク
塩分(ナトリウム)は私たちの体に必要な栄養素ですが、摂りすぎると高血圧や糖尿病、腎臓病などのリスクを高めます。
本記事では、最新の研究データをもとに、塩分の健康リスクについて詳しく解説します。
塩分と高血圧の科学的関係
塩分(ナトリウム)を過剰に摂取すると、体内のナトリウム濃度が上昇し、浸透圧の調整のために水分が血管内に引き込まれます。
これにより血液量が増加し、血管にかかる圧力(血圧)が上昇します。
血圧が高いと血管に強い負担がかかり、血管の内壁が傷つきやすくなります。
これにより、動脈硬化(血管が硬く狭くなる)が進み、心筋梗塞・脳卒中・腎臓病などのリスクが増加します。
また、心臓はより強い力で血液を送り出さねばならず、心不全につながることもあります。
血管の内壁が傷つくとは具体的には?
血管の内側にある細胞(内皮細胞)がダメージを受けることを意味します。これが起こると、次のような悪影響が出ます。
1. 高い圧力で血管がダメージを受ける
高血圧になると、血液が強い力で血管を押し続けます。これは、ホースに強い水流を流し続けると内側がすり減ったり、ひび割れたりするのと似ています。
2. 血管が炎症を起こす
内壁が傷つくと、体はそれを「修理」しようとします。そのとき、炎症が起こり、白血球やコレステロールが集まってきます。
これが何度も続くと、動脈硬化(血管が硬くなって狭くなる)が進行します。
3. 血栓(血のかたまり)ができやすくなる
傷ついた血管は「かさぶた」を作るように、血小板が集まって血栓(血のかたまり)を作りやすくなります。
これが大きくなると、血管をふさいでしまい、心筋梗塞や脳卒中の原因になります。
つまり、血管の内壁が傷つくと、血液の流れが悪くなり、最悪の場合、命に関わる病気につながるのです。
塩分とインスリン抵抗性の関係
塩分の過剰摂取がインスリンの働きを弱め(インスリン抵抗性)、糖尿病のリスクを高めることが分かっています。
塩分がインスリン抵抗性を引き起こす理由
塩分をとりすぎると、以下のようなメカニズムでインスリンの働きが悪くなると考えられています。
① 交感神経の活性化
塩分をとると交感神経が活性化し、ノルアドレナリンというホルモンが分泌されます。
ノルアドレナリンは血管を収縮させて血圧を上げるだけでなく、インスリンの働きを妨げる作用もあります。
その結果、血糖値が下がりにくくなるのです。
② 血管の炎症とインスリンの関係
塩分の過剰摂取は、血管の内壁を傷つけ、慢性的な炎症を引き起こします。
炎症が続くと、インスリンの受容体の働きが低下し、インスリン抵抗性が生じやすくなります。
③ レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)の影響
塩分の摂取量が変化すると、腎臓でのナトリウムの調整に関わるRAAS(レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系)が影響を受けます。
RAASが活性化しすぎると、インスリンの働きを弱めることが分かっています。
なぜ塩分を摂取すると交感神経が活性化するのか?
私たちの体には「交感神経」というスイッチがあり、驚いたときや運動するときに体を活性化させる役割を持っています。
しかし、塩分(ナトリウム)を過剰に摂取すると、このスイッチが必要以上にオンになり、血圧が上がる原因になります。
なぜかというと、塩分をとりすぎると血液中の水分量が増え、血管がパンパンに膨らんでしまいます。
体はこれを「危険な状態」と認識し、「もっと血液を流さなければ!」と交感神経を活性化させます。
その結果、血管が収縮し、血圧が上昇してしまうのです。
これは、ホースの先をつまむと水が勢いよく出るのと同じ仕組みです。
交感神経が過剰に働き続けると、血管が常に縮んだ状態になり、心臓や体に大きな負担をかけることになります。
長期的には高血圧や心血管疾患のリスクを高めるため、塩分の摂取量には注意が必要です。
塩分の多い食事が腎臓に与える影響
腎臓はナトリウムを排出する役割を持っていますが、塩分過剰摂取が続くと腎機能が低下します。
腎臓は、体の中の余分な塩分(ナトリウム)を尿として排出する「ろ過装置」のような役割を持っています。
しかし、塩分をとりすぎると、腎臓が「これは必要なものかもしれない」と勘違いし、塩分を体にため込んでしまうことがあります。
さらに、過剰な塩分は腎臓のろ過機能に負担をかけ、徐々に働きが低下してしまいます。
そうなると、塩分をうまく排出できず、体内にどんどん蓄積されてしまいます。
その結果、血圧が上がったり、体がむくんだりして、高血圧や腎臓病などのリスクが高まるのです。
塩分摂取量の目安
1日の塩分摂取量の目安は、健康を維持するために重要です。
一般的な目安として、以下のように推奨されています
日本の成人の場合
厚生労働省は、1日の塩分摂取量の目安を男性は8g未満、女性は7g未満としています。
世界保健機関(WHO)の推奨
WHOは、1日の塩分摂取量を5g未満に抑えることを推奨しています。
ただし、個々の健康状態や生活習慣により必要量は異なる場合があります。
特に高血圧や心臓疾患のリスクがある方は、塩分摂取量をさらに制限することが推奨されることがあります。
日常生活では、加工食品や外食に含まれる塩分が多く含まれていることがあるため、これらの摂取量にも注意が必要です。
まとめ:過剰摂取は高血圧、糖尿病、腎臓病のリスクを高める!
塩分は私たちの健康にとって重要な栄養素ですが、過剰に摂取すると高血圧、糖尿病、腎臓病などのリスクを高めることが科学的に証明されています。
特に、塩分が多い食事は血圧を上昇させるだけでなく、インスリン抵抗性を悪化させ、腎臓の機能低下を招く可能性があります。
健康を守るために、1日5~8g未満の塩分摂取を意識し、できることから少しずつ減塩を始めましょう。
以上です!
参考文献など
塩分と高血圧の関係:
World Health Organization (WHO). Guideline: Sodium intake for adults and children. 2021.
INTERSALT Cooperative Research Group. Intersalt: an international study of electrolyte excretion and blood pressure. BMJ, 1988.
塩分とインスリン抵抗性の関係:
Ferri C, et al. High sodium intake impairs insulin sensitivity in essential hypertension. Hypertension, 1996.
Garg R, et al. Salt intake and insulin resistance: Role of sympathetic activation and endothelial dysfunction. Journal of Hypertension, 2018.
日本人の塩分摂取と腎臓病:
厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2023年版).
減塩の重要性と実践方法:
NHS. Why salt is bad for you. 2021.
American Heart Association. How much sodium should I eat per day?. 2021.
追加の参考資料:
He FJ, MacGregor GA. Reducing Population Salt Intake—Worldwide Strategies and Their Impact on Blood Pressure and Cardiovascular Disease. Annual Review of Public Health, 2018.
Strazzullo P, D’Elia L, Kandala NB, Cappuccio FP. Salt intake, stroke, and cardiovascular disease: meta-analysis of prospective studies. BMJ, 2009.
あわせて読みたい!
育児関連のライフハックをブログにまとめております。
*** 健康系の記事はこちら ***
*** 金融系の記事はこちら ***
*** 実用系の記事はこちら ***
*** 自己啓発系の記事はこちら ***
*** 旅行系の記事はこちら ***