アメリカ南部の国立公園について知りたい方。
有名なグランドキャニオンやヨセミテだけでなく、ちょっと違った観光地をお探しの方。
私が実際に行ってみて良かったと思う、アメリカ南部の国立公園・ホテル情報・モデルルートなどをご紹介します。
アメリカ南部の国立公園3選
私が実際に行ってみて良かったと思うアメリカ南部の国立公園は以下の3つです。
(※ホワイトサンズは国立ではなく国定です)
- サワロ国立公園
- ホワイトサンズ国定公園
- カールズバッド洞窟群国立公園
サワロ国立公園
公園の場所
サワロ国立公園はアメリカのアリゾナ州にあります。
最寄りの都市はツーソンで、I-20の西側のサワロウエストと、東側のサワロイーストの2つに分かれています。
ツーソン国際空港からサワロイーストまでは車で30ほどで行けます。
ツーソンに1泊して中1日あれば、サワロウエストとサワロイーストの両方を見るには十分です。
サワロ国立公園では、アメリカ最大のサボテン=サワロが至るところに生えています。
高さは10~15mもあり、広大な敷地内はサワロだらけです。
サワロウエストの方が密集しており、100万本以上生えているそうです。
サワロイーストにも25万本のサワロが生えており、1周13kmのカクタス・フォレスト・ドライブ(Cactus Forest Drive)はドライブにもってこいです。
1日かけてじっくり回りたい国立公園です。


入場料
入場料は車一台につき$20です。
購入日より7日間有効です。
ホテル・宿泊施設
ツーソンに宿泊施設はたくさんあります。
よほどのことがない限り宿に困ることはないでしょう。
私はスタジオ 6 ツーソン - アーヴィントン ロードに1泊しました。
1月上旬に宿泊し、1室$52・朝食なし(コーヒーのサービズはあり)でした。
お部屋は値段相応といった感じでしたが、個人的にはいわゆる「寝るだけ」には十分だと思います。
むしろ2人で泊まったので、一人あたり$26と考えるとかなり安い方です。
I-10のインターにも近く、公園へのアクセスにも便利でした。ただし浴槽はなく、シャワーブースだけでした。
シーズン・服装・持ち物
7~9月は40℃を超える日もあり、雷雨などもあるようなので、観光のシーズンは冬です。
またサボテンの花が咲き誇る時期は5月頃なので、GWに行ってみるのも良いかもしれません。
ほとんどの国立公園に共通して言えることですが、日焼け対策は必須です。
日差しが強いので日焼け止めは必ず持参しましょう。
帽子やサングラスも必須です。アンダーアーマーをTシャツの下に着たりすると、トレッキング中でも動きやすく、日焼けも防止できるのでお勧めです。
ホワイトサンズ国定記念物
公園の場所
ホワイトサンズ国定公園はアメリカのニューメキシコ州にあります。
最寄りの都市はエルパソで、エルパソからは車で1時間半ほどで行けます。
また公園の近く(車で15分くらい)にアラモゴードという町があり、ここにもホテルやレストランなどがあり、観光の拠点にできます。
ホワイトサンズは石膏によりできた砂丘です。
2019年の世界遺産登録にむけて、アメリカ政府は世界遺産暫定リストにも加えました。
水が少なく、寒暖の差が激しい気候ですが、環境にうまく適応した動植物もいます。
ビジターセンターでこのような情報は得られるので、砂丘で写真を撮るだけでなく、あわせて見学することをお勧めします。
入場料
入場料は車一台につき$20です。
ホテル・宿泊施設
アラモゴードにホテルやモーテルが20件ほどあります。
私は年始にQuality Inn & Suites Near White Sands National Monumentに2泊して$1室156・朝食付きでした。
全体的にきれいめな印象でした。家具や朝食会場も清潔感があり満足です。
シーズン・服装・持ち物
昼と夜の寒暖の差が激しく、冬の朝晩はマイナスまで気温が下がるので防寒対策が必要です。
春は風の強い日が多いようですが、年間を通して降水量は少ないため、雨の心配はしなくてもいいと思います。
サングラスは必須です。
照り返しが強く、いわゆる「雪目」みたいになってしまうので、サングラスが必ず持って行きましょう。
また石膏の粉は非常に細かく、レンズにダストが入りやすいので、カメラの取り扱いにも注意しましょう。
カールスバッド洞窟群国立公園
公園の場所
カールスバッド洞窟群国立公園は、アメリカのニューメキシコ州にあります。
近くの都市はエルパソで、エルパソからは車で約2時間半です。
また公園から30分くらいの位置にカールズバッドという町があり、こちらにもモーテルや宿泊施設があります。
カールスバッドは巨大な鍾乳洞です。


世界でも最大級の洞窟で、全米2位の489mの深さがあり、長さは世界第7位の223kmもあります。夕暮れ時に洞窟のコウモリが一斉に飛び立つ光景は圧巻です。
入場料
入場料は1人につき$15です。
購入日より3日間有効です。
ホテル・宿泊施設
エルパソやホワイトサンズからも日帰りで来れなくはないですが、せっかく入場料を払うわけですから、カールズバッドに1泊して観光することをおすすめします。
私はスケジュールの関係で、アラモゴード ⇒ カールスバッド ⇒ エルパソ を1日で回りましたが、カールスバッドでの滞在時間が2時間弱くらいしかなく、正直ビジターセンターなども含めて「もっと見たかったな」と思っています。
シーズン・服装・持ち物
洞窟内なので、天候にあまり左右されずに観光できます。
6~9月上旬は混雑するようで、コウモリの飛翔のピークは8月です。
なお洞窟内は夏でも13℃くらいしか気温がないので、パーカーや羽織る物は持って行った方が良いです。


カールスバッドの洞窟内で写真をきれいに撮りたかったら三脚は必須です。
コンパクトデジカメや携帯のカメラだけでは難しいと思います。
でも三脚があれば「夜景ポートレレート機能」などを使えば人物と一緒に写真を撮ることもできます。
モデルルート
おすすめの旅程
以上の経験と、カールスバッドでの反省点を踏まえて、私がおすすめする旅程がこちらです。
9日間でご旅行される場合は、ツーソンからアラモゴードに移動する途中にチリカワ国定公園(Chiricahua National Monument)に立ち寄るのもおすすめです。
入場料は無料です。
旅のポイント
サワロの観光ポイント
サワロ観光は、午前中にサワロイースト、午後(夕方)にサワロウエストに行くことをお勧めします。
理由としては、サワロウエストのゲーツ・パス・トレイル(Gates Pass Trail)からの夕日が最高にきれいなので、夕方にウエストにいた方が良いからです。
一方サワロイーストは、比較的平地のドライブルートで、面白い形のサボテンの近くに車を駐めて写真を撮るのがメインになると思うので、
午前中にサワロイースト ⇒ 町に戻ってお昼 ⇒ ホテルで休憩 ⇒ サワロウエストの順番がおすすめです。
ゲーツ・パス・トレイル(Gates Pass Trail)の場所はこちら。
ホワイトサンズの観光ポイント
ホワイトサンズは中1日あれば十分かなと思います。
がっつりハイキングをしたい方やレンジャープログラムにも参加したい方は2日以上あっても良いとは思いますが、そうでなければ、
午前:ビジターセンター
午後:公園内ドライブ + 初級トレイル
で十分だと思います。
特に公園内の道路は片道13kmのデューンズ・ドライブ(Dunes Drive)しかないので、ドライブだけだと1時間もかからないと思います。
ただそれだともったいないので、適当に車を止めて砂の上を歩いたり、お気に入りの場所で写真を撮ったりするのが良いと思います。
とくに足跡がまだないところに行って砂に文字を書くのも面白いです。
またビジターセンターはそこまで大きくはないですが、資料映像がかなり面白いのでおすすめです。
また写真は砂丘全体を撮るのも良いですが、⇩のように足跡がないところを見つけて、波の模様を強調するように撮るのも面白いです。
カールスバッド観光ポイント
洞窟内には2つのトレイルがあります。
ナチュラル・エントランス・トレイル(Natural Entrance Trail)とビッグ・ルーム・トレイル(Big Room Trail)です。
ナチュラル・エントランス・トレイルは全長2 km、高低差229mの坂を下ることになります。所要時間は約1時間です。
ビッグ・ルーム・トレイルは比較的フラットで、同じく全長は2kmです。
所要時間は約1時間半ですが、写真を撮りながら歩いたりするともっと時間はかかります。
1日に両方行っても良いですが、2日間に分けてビジターセンターの見学も含めて計画を立てた方が良いと思います。
私はBig Room Trailしか行けなかったので、次回はNatural Entrance Trailも歩いてみたいと思います。
エルパソの注意点
エルパソは治安が良い町ではありません。
暗くなる前にはホテルにチェックインをし、ガソリンを満タンにして、レンタカーを返却するようにしましょう。
ちなみに私が宿泊したWyndham El Paso Airport Hotel & Waterparkは空港の近くにあり、無料の空港送迎もあるので、出発の前日にレンタカーを空港に返してしまっても足に困ることはありません。
むしろレンタカー代を1日分節約できます。私は1月上旬に宿泊して1泊1室$89・朝食付きでした。
水回りは若干古いようにも見えましたが、不快ではありませんでした。
目の前にレストランもあるので、食事にも困りません。
ホテルの駐車場とつながっているので歩いて行けます。
これはアメリカでよくあることですが、道路の向かい側にあっても、横断歩道がなかったり、片道3車線もあったり、駐車場がやたら広くて建物まで遠いことがあります。でもここは大丈夫です。
旅のお値段
8日間の旅費をざっくり見積もりました。
この見積もりは一人あたりの料金なので、例えば2人で旅行してホテル代やレンタカー代を割り勘すれば、一人あたり25万くらいに収めることができます。
レンタカーもHertz以外にも Alamo、Budget、Dollar、Thrifty などいろいろあるので、ご旅程にあわせて下記のリンクより料金を比較してみることをおすすめします。
決して安い金額ではないですし、アメリカでの運転や言葉の不安などもあるかもしれませんが、自分で移動するロードトリップは、道中も含めて深い思い出になります。
途中で寄ったガソリンスタンドのフローズンコーラがおいしかったとか、たまたま入ったレストランのフィッシュアンドチップスがおいしかったとか、ガイドブックにのってない見どころを偶然発見したなどなど。
また国立公園や観光地の地理的な位置だったり、たどり着けるかなという若干の不安もあるからなのか、意識が外に向いているため移動中の道や町の雰囲気などもよく覚えています。
どうかこの機会にアメリカのロードトリップに挑戦してみてはいかがでしょうか?
意外に良かった国立公園
日本ではまだ有名ではないですが、私が実際に行ってみてよかったと思う国立公園を2つ紹介します。
おすすめのガイドブック
ご存知の方も多いと思いますが、地球の歩き方 アメリカの国立公園が詳しく書いてあります。
有名な国立公園は全て含まれているので(アラスカを除く)、他の国立公園に旅行される際にも役に立ちます。
またレンタカーでの移動を検討されている方や、ロードトリップを計画されている方は、地球の歩き方 アメリカ・ドライブもおすすめです。
ドライブルートを決める際や、アメリカの道路標識や交通ルールについても説明されているので、手元にあると安心です。